2010年10月13日

製作とちょっとした修理

気がついたら10日以上も放置のブログ。。。スンマセン。
元気なんですよ。でも忙しくてねぇ。。。仕事以外に、頼まれごとがやたら多くてさ。ベルコーレも秋メニューに変わったしネタは結構あるんで、今日から気を取り直してガンガンいきますよ。(笑)


ということで、工房が大変忙しいあたくし。特に展示会はないですけどもおかげさまで、オーダーいただいたものがたくさんあり、しかもいろいろとやりたいものもあり。。。俊寛のようにストイックではないので(笑)どうしても無理をしないんですよね。で、今回はこういうこともできるんですよ、の一例を。うちのsorella、yukkyのダンナさんからのオーダーで、鹿児島といえば!の「桜島」を作りましてね。桜島は私も今までいろいろと作ったんですけど、今回は彼が鹿児島で自分で採った写真をたたき台にということだったんです。そこで送ってきたのが下の写真。

+朝日.jpg +噴煙.jpg ベース画像.jpg

この3つを組み合わせて、いろいろと細かく打ち合わせしました。下絵を描いて、石が割れたりしないように(特に空に使っているオニキス)分割、どこを取り入れるか細かくきいてデザインを直していって、製作に入りました。彼の希望は噴煙と朝日。そう、これ朝なんです。なので桜島の向こう側から朝日が昇るから櫻島自体はブルーグレーのシルエットなのね。一番下のものがベースになっていて、錦江湾と鹿児島市街地のシルエットも作ります。ここで問題になったのが、朝日のところ。このボンヤリとしたシルエットの光の塊を入れないといけないこと、その部分は明るいオレンジ色ということで、半透明のオニキスの中にオレンジの模様が少し入ったものを選んだのだけど、いかんせんこの朝焼けの色のような石にはならないので後ろから色をつけました。同じく錦江湾も、朝日が写りこむシルバーピンクのような色に。

pezzo_cambiato01.jpg

朝日の部分は丸く石を刳り貫いて明るい黄色の石をはめ込み。。。とここまでできたのだけども、太陽の周りが若干暗い。モザイクは表の部分から組み合わせていき、全部が組み合わさったらひっくりかえして大きいタイルに乗せ、周りを石膏で固めてから裏を削って高さを合わせていき、裏へラバーニャと呼ばれる黒い石のいたを補強としてはりつけるんだけど、ラバーニャをつける前に色をぬるんですね。そうすると表から着色の具合がどうなのかは見えないんです。だから勘!!!そしてラバーニャをつけて石膏を外して表に返して初めて色が分かるんですよね。なんともカケとういか。。。
錦江湾に映った朝焼けの光の反射よりも上のほうが結構暗いでしょ。ということで、これを変える事に。といっても裏はすでに板が大理石用の接着剤でついているわけだから、簡単に外すことはできないのです。なのでここからは修復などに使う方法での作業です。

pezzo_cambiato02.JPG

まず新しいピースの形を決め、先に色をつけて裏から接着剤でラバーニャをはり、形を整えます。この部分は、オレンジ色の広がり具合がポイントで、これは自然の色なんです。背景の色を薄いラベンダー色にすることで、石の表面にあるオレンジ色と石の下にある塗った色の間に石の厚みがあるから、奥行きがでるように感じるんですね。そうするとより自然な感じで空が広がっているように見えるってわけです。

pezzo_cambiato03.JPG

そのあとその形の通りに元の桜島のモザイクの一部をアルケット(針金)を使って刳り貫きます。

pezzo_cambiato04.JPG pezzo_cambiato05.JPG

裏をはっているので、厚さは1cmくらいで、しかも接着剤が間に挟まっているから刳り貫きにくい上に、先に作ったピースがきっちりはまらないといけないので、ゆっくり時間をかけて刳り貫いていきます。

pezzo_cambiato06.JPG pezzo_cambiato07.JPG

で、こんな風に刳り貫いたら形をヤスリで整えていくのね。ここでうっかり削りすぎてしまうとまずいのでここも慎重に。。。特に今回はうまく太陽のまわりに使った石がオレンジ色の部分や黄色い自然の割れ目のようなものがあったのを使いたかったので、隙間ができないように削っていきます。

pezzo_cambiato09.JPG

そしてもともと作っていた交換するためのピースをはめて、大理石用接着剤を使ってきちんと接着します。

pezzo_cambiato10.JPG

で、それが乾いたら他の部分はすでに磨いてあるので、荒い紙やすりを使って表面のはみ出した接着剤を除去したあと、研磨機にかけて全体をもう一度磨きます。こうやってみると一番上のやつよりも、太陽の周りの赤い部分が増えて海に映りこむ光の反射と対になっているのが分かるでしょ。

とまあ、こんな感じで桜島は完成。こういう風に写真をたたき台にしてモザイクを作るのってけっこう面白い作業なんですよね。自然の石の中にそれをうまく表現できるものってあるもんなのよ。このとき(@ABC)もそうだったけど、そういうときはかーなーりー嬉しいんです。(笑)どっちかっていうと、もともとあるモザイクの18世紀くらいのすばらしい作品のコピーよりは写真から原画をおこすほうが楽しいんだよね、あたし的に。。。というか、そのすばらしい作品の技術にはまだまだたどり着くまでに三千里だから、というか。。。(爆)



ultimo_vernazza.JPG

ってことで現在製作中は日本橋三越イタリアフェアで頂いた最後のオーダー、ヴェルナッツァ。これも写真から作ったもの。これの難点は、イタリアフェアのときに会場においてあったものを皆さんご覧になってオーダーを頂いたものなのですね。なのでその印象がとても強い。そのときの絵に使った空の感じは白い綿のような雲がフワフワ浮いているようなものだったんだけど、そのオニキスはもう工房にはないし、オーダーしようもないんです。それだけではなく、厳密には同じものを極力選ぶ努力はしますが同じにはならないもの。だからお客さんに全然違う印象を与えてしまう可能性もあるというリスク大。それをきちんとお分かりいただいて、というつもりでも、なかなか難しいものなのです。。。(涙)とりあえず、これで最後、5枚も作ると要領も分かってきて作業自体はスムーズにいってますけどね。いやー、まったく同じものを作っていくっていうのはいろんな意味で勉強になりました。どこからはめていったら一番綺麗に削らずにいけるか、とかね。


onicearancione.JPG

この間にボチボチつくったものはヒマワリ。今回はバックを白で。そしてオーダーいただいているオリーブも。やっぱりあたしは後ろの背景が白のほうが好きなんだなぁ。そしてこのオレンジ色が割れ目の間に入っているオニキスがたまらなく好き。自分のためにも一枚オリーブ作ろうかと思案中。


foglie_naturale.JPG

石探しの途中で見つけた宝物。よーくみると白い大理石の中に薄い緑の葉っぱが二枚!これが自然のなせる業ですよ。

そして出来上がってる作品を額屋のフランコ親方のところに持っていったらこんなステキな額用の木がおいてありました。

IMG_0101.JPG

マーガレットみたいなお花なんです!ちょっと中に入れる絵を選んでしまうかもしれないけど、白だったらいけるかな、とこれに似合うモザイクを考え中。意外とトスカーナの風景画とかでもいいかもしれないなぁ。ちょうど明日はモンタルチーノ方面へドライブ&写真撮影予定なので、これに似合う風景を選んでくる予定。

IMG_0108.JPG IMG_0109.JPG

そして彼らの愛犬シロのためにつくったアカネさん特製の額ができていました。シロの大好きなものが周りを飾る色とりどりの額!!!カジキマグロとか、ペンギン、ヒマワリにシロ自身もいたりして楽しいステキな額なのです。そしてその下のほうは額の角の部分だけに花の彫刻が施してあるシックな額。シルバーx黒、ゴールドx茶という組み合わせで全部彫刻から色まで彼女が一人で作っています。特別な一枚にこういう額っていいよねぇ。絵って額で全然イメージ変わるものね。ぜひフランコのところに行って自分だけの額をオーダーしてみてくださいませ♪



posted by yossy at 09:08| ローマ ☔| Comment(2) | La Fanciulla | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
すごい!
大理石の中に葉が!
大理石って生き物だったんですね。
オリーブ楽しみに待っています。
フィレンツェの思い出に、、、
Posted by KAZUKO at 2010年10月13日 17:17
おもしろいですよね。
ほんとに自然の力ってすごいというか、不思議というか。。。

オリーブ、もう出来ていますので、木曜日にお持ちできるかも!楽しみにしていてくださいね♪
Posted by yossy at 2010年10月17日 19:23
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