2011年04月08日

フィレンツェを離れる前に 工房編

桜はあっという間に散り始めた鹿児島です。こうやって春の日本をまんきつしている間にフィレンツェのことをすっかり忘れてしまいそうなので(笑)ここ2、3日で出発前までの出来事を書かなくっちゃ!!!ちなみにサスライ氏は今朝カボチャ用の畑を開墾、疲れ果てて縁側に干してある布団の上でいびきかいて寝てます。(爆)

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さて、まず工房。サスライ氏が無事にシンガポールから戻り、翌々日は荷物出し、その後も出発まで掃除やら、引越しに持つ以外の最後の荷物を郵便局から送ったりとなにやらでバタバタしていたのですけど、まずもってそれまでにペンダントがいくつも(!!)終わっていなかったあたくし。。。(大汗)とりあえず額ものは連日遅くまで仕事してやり終えたんだけど、そのやり終えるころに、ちょっと時間あるからこれも作っちゃおうかしら〜♪なんていろいろ始めたら、終わらんがな。。。(爆)ということで、引越し荷物をつめ終えた後工房へ。しかもアーティスト仲間で上海での展示会を去年からオーガナイズしてくれているPEIが会いに来てくれました。このときは夕方までには作業は終わるだろうと踏んでいたんだけど。。。


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なぜか次から次へと人が来たうえに、マエストロのパソコンにチャット用のウェブカメラの設置と外付けDVDドライブをインストールしないといけなくなり、ついでにスカイプの使い方講座がはじまり。。。

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たまたまスカイプがついていた大阪で地中海料理店◆【Alla Pace】アッラパーチェをご主人としていて、以前少しだけうちの工房でモザイクを習ったことのあるKさんがついていたので、日本はかーなーり遅い時間だったのにもかかわらず呼び出してマエストロとビデオチャットまでしてもらいました。まさかマエストロがスカイプなんかするとは思っていなかった(でしょうね。。。笑)Kさん、かなり衝撃を受けていたみたいでした。マエストロ、今となっては一人ででもスカイプであたしを呼び出せるようになったのでかなりの進歩でございます。


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その後あたしは作業に入ったのだけど、マエストロはあたしに会いに来てくれたあたしの友達(みんな女子)を捕まえては手相判断を始めちゃうし。あんた、手相知ってんの???って思っていたんですけど、最終的にはなぜか相手と自分の手相を見ながら、あーでもない、こーでもない、運気は夏ごろあがる(←いや、それは夏になると女の子たちが薄着になって嬉しいあなたが元気になるってことでしょう。。。爆)なーんて言っていたそうで。┐(´〜`)┌


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その間あたしはペンダントを綺麗に整形したり


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平らにしたり、していたんですけどね。一時間ほどたってもまだ女子に囲まれるマエストロ。この間一度も作業はしていません。とーぜんだけども。ギャハハ☆

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あんまり熱心なんで、ついついあたしらも手相を差し出してみましたけどね。やっぱり自分の手相と比べるし。(笑)なんやねん、それ?でしたよ。そうやってみんなが帰った17時半ごろから本格的に作業に戻り、ほんとに終わるのかちょっと不安になったりして、マエストロには「ほんとにまだやってるの?」なんていわれる始末。。。

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なぜかあたしにつられてマエストロもやりかけの作品をモジモジ始めたりして。(笑)

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この作品は原画がある有名な絵らしく、マエストロが自分のスケッチだと絶対入っているドゥオモが入っていません。(爆)たまにはこういうのもいいよねぇ。以前同じようなものを作っているんだけど、そのときは絵の真ん中くらいにあった日傘の下で身を寄せ合う二人の影みたいなのが、三度笠みたいなのをかぶった袈裟懸けの坊さんに見えるんだけどと日本人の見学者の方に何度も言われてたのよね。今回はラピスラズリで綺麗にドレイプを表現したドレスを着たご婦人がうまくできていました。でもこれ、始めはおなかの部分が結構丸みがあって、リトアナから「妊婦じゃないんだからっ!」と一喝され(笑)何を血迷ったか、そのまま電動のこぎりでガーッとその部分を切り落とし、やせただろっ!とご満悦だったマエストロ。うちのマエストロはこういう人なんで、なんというか、あたし的には今の原発事故で汚染された水を海に流さないようにコンクリートいれて、ダメだからおがくずいれたっていうのは、かなりマエストロ的な仕事だわ。。。(滝汗)と思うわけですよ。


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そうこうしているうちに、時刻は既に18時半。基本的にこれくらいにはだいたい仕事を終えてみんな帰るんですけど、終わらない作業。。。この日に終わらせておかないと、きっとフィレンツェを出るぎりぎりまで工房にいなければまずいというリスクだったので、とにかく終わるまでがんばらないといけない状況。でも、なんというか、自分が日本に帰るなんてまだまだ実感も到底わかないこの土壇場の作業なわけですよ。(笑)ペンダントは組み合わせるのは簡単なんだけど、整形して形を合わせていくことは結構大変なわけです。小さい小さいものを組み合わせて作っているのですが、形になってもそんなに大きくないから、削っていたり磨いていたりしている間に自分の爪や指先も一緒に削ってしまったり、やすりで磨いてしまって血だらけになっていたり。(爆)でも、誰もいない工房で一人作業しながら、これで仕上がったら終わりだなーと思うとかなり感慨深く、いろんなことがあったもんだと、笑ったり泣いたり怒鳴ったり、みんなでここでご飯を食べたり、ベルコーレが終わってから戻ってきて深夜に作業をしたり、休みの日も通うから休みが休みにならないことが続いたり、ってやっぱりフィレンツェ生活のかなりの部分を占めていたモザイクの大きさに改めて気がついたり。鹿児島に帰ることでしばらくできなくなることはそんなに残念じゃないんだけど、でも、あぁ、あたしも結構がんばったわね、ってことでちょっと涙目でした。。。ちなみに終了したのは20時半。家に帰ってご飯を作ると22時コースなので、これもきっと最後であろう、工房御用達、近くのロスティッチェリア・GHIOTTAで軽くパスタを食べて帰ることに。ここ、仲良しキーランのお姉さまで1月に遊びにいらしたSAYAKAさんも大絶賛してました。ちなみに彼女たちのブランドKIARITAは、現在日本橋高島屋 1Fアクセサリー売場中央エレベーター前で実演と新しいコレクションの展示をしています。今回は花をモチーフにした新作ジュエリーを携えて帰国したキーランもいますので、遊びに行ってあげてくださいね♪ 4月12日までです。

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あたしはモザイクをするためにイタリアに来たわけではなくって、偶然マエストロと出会い、なんだか面白そうと軽い気持ち出始めたものだったのだけど、イタリアに長くいる理由になり、そこからたくさんの出会いが生まれ、個展や最終的には日本橋三越に出展なんてことになったフィレンツェモザイク。これを続けるために、なんとか自分で納得する、自分が面白いと思うものを作りたくて、でもそのための安定した生活や滞在許可を確保するために始めたベルコーレでの仕事だったからね。モザイクをしていなかったらベルコーレで仕事をすることもなかったかもしれないし、ましてやそれが今のあたしにつながっていなかったかもしれない。ほんとうに不思議な縁だったのですよ。でもほんとうによかったと思います。まだまだ修行も足りないし、技術的にも学ぶところだらけだけど、だけど、自分の中で納得できる一区切りを見つけることはできたかな、と。だからあたしがやってきた10年に自分で納得がいくから、モザイクをしばらく離れることにも躊躇がなかったんだと思うわけです。



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そしてこれが最後の最後で突貫工事だったモザイクの絵です。サスライ氏が9年働き、ミシュラン1つ星を仲間と獲得し、それをシェフになって維持した場所。なによりも彼がイタリアに13年もいるきっかけになったトスカーナ州・CHIUSIのホテルVILLA PATRIARCA。(←ここをクリックしたらこのモザイクの原画となった写真がでてきます。結構いい線いってるでしょ。笑)2008年の夏に初めて行ったときに、いつかこれをモザイクで作りたいなって思っていたの。でも、個展やらイタリア展に追われてなかなか自分だけの作品を作る暇がなくってそのままになっていたのだけど、ちょうどサスライ氏がシンガポールに行っている間に内緒で製作することができました。これは彼の13年という時間に敬意を表しての作品かな。そしてあたしの11年という年月で表現できるものということもあり。まぁ、作ったのはほんとうにバタバタ、しかも色の選び方やらなにやらで、最後の最後までマエストロとスッタモンダ(爆)で2週間くらいでやったのですけどね。


そんなかんじでこれで工房も見納めかとウルウルきてたのに、実は急に2日後にまた行くことになってしまったんだけど。だからなのか、なんとなく今でも工房とお別れした気分にはぜんぜんなれないんです。。。(笑)とりあえずあたしの机が空いていますので、体験でペンダントを作りたい方、ショートステイだけどモザイクの小さな絵を作ってみたい方、ただマエストロと会って見たい方、そしてフィレンツェモザイクとは何か知りたい方、ぜひマエストロを尋ねていってみて下さいませ。


MOSAICO FIORENTINO LABORATORIO DI ROBERTO MARRUCCI
Via dei Pepi 65, Firenze
tel 0552478327
email roberto_marrucci@tiscali.it (日本語でもOK。ただし工房のパソコンは日本語をうてないので返事は日本語だけどローマ字です。)

ちなみにFacebookも始めました。どうやって使うのかはこれから覚えるみたいです。。。(汗)




posted by yossy at 23:56| ローマ | Comment(3) | 徒然なる工房の日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いやー、感慨深いですね。
私も1年いただけでも、感慨深かったのに
10年だから……。続けたのは素晴らしですね。

GHIOTTAなつかしいです。
Posted by tomoxn at 2011年04月09日 08:19
最後の絵、本当に素敵!
yossyがマエストロやモザイクに出会わなければ、シェフとの出会いもなかった訳で。。
本当に人生って面白いね。
なんだか私までうるうるきちゃったよ(笑)

Posted by ニキ at 2011年04月09日 22:56
>tomoxnさま
tomoxnのモザイクもすごーく素敵でしたよね。マエストロはtomoxnたちが工房にいたころが一番楽しかったんじゃないかしら?舞地にいろんな人が遊びにきたりして。。。あんなに笑いのあふれていた工房はなかった(写真で見るとすごくわかる)んじゃないかな。
いつか、会いに行ってあげてください。

>ニキちゃん
ほんとにねぇ。それでもって、また鹿児島に戻ってくることって思ってなかったしね。(笑)何があるか分からないけど、ま、何があってもがんばろう!と決意を新たにの4月です。

Posted by yossy at 2011年04月21日 12:08
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