そして、その額屋さんに、ある象嵌細工があった。木で作ってあるものだったのだけども、その緻密さと繊細さにビックリ。にーちゃんが「これ、日本人の女の人がつくってるんだ。火曜日にはうちの工房にいるそ。」っていうので、火曜の朝にお邪魔してみた。工房もうちのすぐそばなんだよね。
Aさんという、その方はフィレンツェ10年選手で、すごくすごく気さくで、初対面で仕事の邪魔しに行ったあたしに快くいろんな説明をしてくれた。彼女は家具一般の修復職人さんだそう。そして彼女のお師匠さん(それは別の方)に、修復をするには木の事を知る必要があり、そして、その当時の技術やを知らなければならないということで、この木の象嵌細工をすることを薦められたそう。(インタルシオといいます。)だから修復の合い間に小さな作品をつくってるのよー、なんて言っていた。
写真は初期のほうに手がけたテーブルにする予定のもの。4枚の連作のうちの二枚。まだ仕上がってはいないそうだけど、切るだけでも2ヵ月半はかかったそう。
木って、おもしろいね。ニスを塗ったらものすごくよくわかるけど、種類でこんなにも色が違う。あたりまえのことだけど、忘れてたよ。技術的にはモザイクをつくるのに似ているのかなと思っていたけど、このインタルシオをするための材料の木はものすごく、ものすごく薄くて、どちらかというと螺鈿細工に似ている。カッターナイフのようなもので切れるそうだ。そういうところも似ているな。
しかし緻密な、緻密な作業。インタルシオっておみやげ物屋さんで売っているものしかみたことなかったので、どんなふうにできているのかとても興味があったの。なのですごく楽しい見学になりました。彼女は現在18世紀の額の修復中。工房の二件隣の骨董やさんに頼まれたそう。額の修復もいろんなやり方があって、というか、その時代の額って木じゃなくて石膏でつくってあるってことを、今回はじめて知りました。
またぜひ火曜日にお邪魔したいわ。(←邪魔してました。。。)
素人の素朴な質問なのですが、こういうテーブルって日常的に使うのでしょうか?
それとも、何か特別の日だけ?(でも、仕舞っておくには大きいですよね)
そして そんな素晴らしい技術を身につけている日本人女性が同じ空の下にいると思うと なんとなく誇り高くなりますね☆
( もちろんYossyさんも! )
確か Arezzoに寄せ木細工の展示がたくさんしてある美術館があると思いましたが(うろ覚え)Firenzeにもこの技術があるんですね。
インタルシオ、そういえば古い宮殿やおみやげ屋さんでしか 見たことがありません。
いつかできあがったものを見てみたい、と
私も思ってしまいました。
こういうテーブルは。。。どうなんでしょうね。これは防水加工のニスがちゃんとおいてあるそうなので、日常でも使えるみたいです。ちなみにモザイクのテーブル買っていった億万長者の人とかは日常では使わないんじゃないかな。。。上にものがのっちゃうと勿体ないもの、なんていうのは超庶民的ですかね。。。
>Setteさま
ほんと、細かい作品でした。
好きだから、できることなんでしょうね。
>Baronciaさま
ですね。私もすごく嬉しかったんですよ。しかも、すごくサラっとしたアネゴっぽいかんじのステキな彼女で。Arezzoのことは知らなかったなぁ。知らないことって、まだまだたくさんんですよね。そういえば今やってるPitti宮殿での特別展に普段見られないモザイクがでているっぽいので今度はそっちに行ってくる予定です。